スポーツのケガ

項目

【診断】
・ 投球障害肩(野球肩)
・ スポーツにおける膝関節障害

【治療】
・ 投球障害肩(野球肩)
・ 膝前十字靭帯損傷

診断

肩や膝のスポーツ障害では、MRI検査により正確な画像診断ができるようになった。

投球障害肩(野球肩)

野球において明らかな外傷がなく肩痛のため投球できない状態をいう。 投げ過ぎ(過使用)あるいは誤った投球フォームでの投球(誤使用)により、肩構成体に異常をきたし疼痛が生じる。投球障害肩には、腱板不全断裂(図1)や関節唇損傷(図2、図3)などの肩関節構成体の損傷が多い。
図1 腱板不全断裂  図2 上方関節唇断裂型損傷   図3 上方関節唇剥離型損傷

スポーツにおける膝関節障害

膝関節構成体
靭帯損傷や半月板損傷などが多くみられる。

なかでも前十字靱帯損傷はスポーツ外傷の中で最も頻度が高い(図5)。

半月板損傷では明瞭に断裂部が描出される(図6)。
図5 前十字靱帯損傷のMRI像 図6 半月板損傷のMRI像

治療

肩や膝関節のスポーツ障害では関節鏡を用いた手術が行われる。関節鏡視下手術は、数箇所に小さな皮膚切開を加えて行う低侵襲手術であり、早期の社会復帰が可能である(図7-9)。

投球障害肩(野球肩)

図7 関節鏡視下腱板不全断裂修復術 図8 関節鏡視下上方関節唇修復術

膝前十字靭帯損傷

図9 関節鏡視下前十字靭帯再建術